公開日:2020.09.11

相続税に強い税理士の選び方

相続税申告はどの税理士に依頼しても同じではありません。税理士によって相続税が数百万円も変わるケースがあるのです。

今回は、相続税に強い税理士を探して選ぶ具体的な方法についてご紹介いたします。

1.相続税に強い税理士の探し方

依頼する税理士を決めるためには、まず相続税に強い税理士を複数探し出します。そしてその中からより良い税理士を選ぶと良いかと思います。

では最初の段階である、税理士を探す方法からご紹介いたします。

1-1.友人などからの口コミ情報から探す

「あの税理士は高いけれど丁寧な対応だった」、「この税理士は安いけれど適当だった」など税理士のサービスを既に受けた人の生の声は非常に参考になりますので、親族や友人など信頼できる人に聞いてみられると良いでしょう。

ただし紹介までしてもらうと、この税理士は合わないと思った場合でもなかなか断りにくくなってしまいます。

あくまでも探す段階ですので、感想を聞く程度にとどめた方が良いかと思います。

1-2.ネット情報から探す

現代では多くの税理士事務所がホームページを持っており、事務所紹介や業務内容、報酬金額などをネットに公開していますので、誰に気兼ねすることなく多くの情報収集を行うことができます。

ブログやコラムに税理士個人のことを載せている場合もありますので、人柄をうかがい知るためにも積極的に閲覧されると良いかと思います。

ネット社会となった今でもホームページを持っていない、メール対応ができないなどの税理士は、ITに弱いアナログ派で効率的なやり取りができない可能性が考えられます。

また一般企業が仲介している税理士選び専門ホームページもあり、全国の口コミが記載されている場合もありますので、参考にされてみると良いかと思います。

ただし、ネット上にはありとあらゆる情報が載っており、すべてが信頼できるものではないという点には注意してください。

1-3.相続税の無料相談から探す

地方自治体やショッピングモールなどが主催する、税理士や弁護士などの無料相談会やセミナーを目にされたことはないでしょうか。

このような機会に参加することで、気軽にその税理士の人柄や対応力を知ることができます。

1-4.税務署に聞いてみる

税務署は管轄内の税理士はすべて把握していますので、相続税を依頼したい旨を相談すれば税理士を一覧で教えてくれます。

ただし税務署は公平な立場を守る必要がありますので、どの税理士が相続税に強いなどとは絶対に教えてはくれませんので注意してください。

単に自身の身近にいる税理士を知りたい場合には便利な方法です。

1-5.相続を相談した弁護士・司法書士からの紹介

相続関連の業務を行っている弁護士や司法書士は、多くの場合で提携先の税理士を持っています。

紹介した税理士が真面目な仕事ができないなどとあっては自身の信頼に関わってしまいますので、きちんとした税理士である可能性が高いといえます。

2.相続税に強い税理士の選び方

次に依頼する税理士を決定するうえで、押さえておきたいくポイントをご紹介いたします。

これらにより多く該当する税理士が、相続税に強い税理士であると考えられて差し支えありません。

2-1.相続税申告の実績がどれくらいあるか

これが最も重要なポイントです。相続税をしっかり勉強していたとしても実践をくぐっていなければ机上の空論になってしまいます。

税理士は実践を経てこそ、現実的な節税方法や税務調査への対応が身についていきますので、年間どれだけの相続税申告を行っているかは大きな判断材料になります。

目安としましては、税理士1人あたり年間50件以上とお考えください。

また税理士の中には「相続税の相談実績〇〇件」と掲げている場合がありますが、これは相談を受けた実績であり、申告をした実績ではありません。相談をしてみたが対応が悪く、他の税理士にしようとなったケースも実績数に含まれているのが実情です。

2-2.税理士費用が明確・適正

相続税申告にかかる税理士報酬の相場は、遺産総額の0.5~1%が目安となっており、遺産総額が1億円であった場合の請求額が100万円以下であれば適切であると捉えられて差し支えないかと思います。相続税に強い税理士は相続税申告に、この範囲を大きく逸脱する金額の請求をすることはありません。

税理士報酬はかつて税理士法によって上限が定められていたのですが、現在では撤廃され各税理士が自由に設定できるようになっており、成功報酬やオプション料金などを設けている場合もあります。

決してそれらが悪いということではなく、高額な請求になる可能性があるということです。基本料金にどこまでの作業が含まれるかを確認し、見積もりを貰いましょう。

報酬体系が明確、かつ、報酬をホームページなどに公表しており、さらに最終的な報酬が遺産総額の0.51%程度に収まるという点をクリアする税理士が安心かと思います。

【関連記事】相続税申告にかかる税理士報酬

2-3.担当が税理士資格を持っている

担当から挨拶を受けたらまず、名刺に「税理士」の記載があるかどうかを確認して下さい。

税理士事務所ではよくあるお話ではあるのですが、担当となる職員が税理士資格を持っていない場合があります

税理士になるために受験勉強中の人、税理士になることを途中で諦めた人、一般事務員として在籍している人など様々で、税理士補助として税理士の管理下で働いているわけですので決して違法な対応ではありませんが、中には税理士は申告書に署名するだけで、その他の相続税申告の相談や打ち合わせ、申告書作成までその担当者が単独で行っている事務所があることも事実です。

税理士になりたての人よりも、税理士補助の方が優秀である場合も確かにありますが、相談する側としては税理士にお願いしたいというのが当然の思いです。税理士がどこまで関わってくるのかをしっかり見極めてください。

2-4.税務調査の割合が低い

税務署は税務調査先をランダムに選ぶわけではなく、ある程度目星を付けた中から選びます。その際、申告した税理士が誰であるかも考慮するうえでの材料になります。

これまでその税理士が行った申告は適正なものばかりであった場合には、税理士もこの税理士だから不正や誤りがある可能性は低いだろうと考え、税務調査は回避されます。

反対に、過去に多くの修正申告を行っている税理士については、今回もあるかもしれないと疑われる可能性が上がるのが自然ですので、税務調査が入る確率も高くなります。

なお、税務調査について詳しくは、以下の関連記事をお読みください。

【関連記事】相続税の税務調査とは?

2-5.税務調査の対応ができる

税務調査が絶対に入らないと保証されている申告はありません。どの税理士に依頼したとしても税務調査が入る可能性は少なからず残っています。

特に相続税は税務調査が入る確率が他の税目に比べて高く、税理士の税務調査への対応力は非常に重要で、相続税に強い税理士であれば巧みな話術で追徴課税を逃れられることもあります。

2-6.二次相続まで考慮した提案ができる

相続税は遺産分割のし方や、適用を受ける特例制度などによって大きく左右されます。

一次相続で相続税はかからなかったけれど、その分二次相続の際に大きな相続税が出るというケースもありますので、単に目の前の相続税にだけ目を向けている税理士では大きな損失が発生する可能性があります。

税理士であれば二次相続まで考慮して検討するのは当然のことですので、相続税に強い税理士は必ず提案するはずです。

【関連記事】二次相続の相続税対策について

2-7.説明の分かりやすさ

家族が亡くなったうえに、相続税、節税対策、税務調査、税理士報酬などまで一気に抱える遺族の心労は計り知れません。

相続税は税理士にとっても難しい税目ですので、相続税に馴染みのなかった一般の方が完全に理解することは不可能に近いかと思います。

そのうえで、すべて分かりやすい説明ができるということは相続というものへの理解が深いということであり、相談者の信頼感や安心感を得られる税理士であるといえます。

2-8.第一印象が良いか

他と比べますと客観的で優先順位は落ちるのですが、人間の第一印象というものは案外信頼できるものです。

税理士の身なりはもちろんのこと、「あ、この人合いそうだな。」という第一印象は大切にされてください。

3.税理士にしていただきたい質問

候補の中から最終的に税理士を選ぶ際には、是非実際に会ってお話をされてください。遠方で不可能という場合であっても電話で実際の声を聞かれることをおすすめいたします。

税理士も人間ですので、実際に対話したときのフィーリングというのも非常に大切になります。

その際、税理士に聞いていただきたい質問を最後にご紹介いたします。

3-1.相続税申告の件数

冒頭でご紹介いたしました通り、その税理士の相続税申告の実績数は非常に重要です。

ホームページなどに記載されている場合もありますが、確実な情報を税理士本人から聞きます。

税理士が多数在籍している事務所の場合には、その担当税理士個人の実績数を聞いてください。

3-2.事務所スタッフに占める税理士の割合・税理士の人数

事務所に在籍している税理士人数とスタッフ数を聞き、税理士に余裕があるかを確認します。

例えば、税理士が所長1人の税理士事務所でスタッフ数が10人となりますと、税理士は日々多忙を極めているはずですので、税理士自身からのきめ細やかな対応はあまり期待されない方が良いです。

反対に、税理士の在籍数が20名、スタッフ数40名の大手事務所になりますとスタッフ2人につき1人の税理士が付くことができますのでゆとりがあります。

ただし、大手事務所だから安心というわけではありません。大手でも新卒1年目の新人が担当しているにもかかわらず、税理士の管理が行き届いていなかったため、ずさんな申告になることもあります。

スタッフが窓口になったとしても、税理士が最初から最後までしっかり見てくれるのかも確認してください。

3-3.不動産の評価に現場に出向くか

不動産の相続税評価をするうえで、現地調査は必須です。登記簿や測量図にはその土地が置かれている現況がすべて記載されているわけではありませんし、資料が古い場合には登記されている面積と実際の面積が異なっている場合もあるからです。

現地調査をするからこそ土地の正確な形状や、騒音、高圧電線の有無などが発見でき、適用できる節税対策が広がります。

現地調査をするか否かで相続税が数百万円変わることもありますので、それを行わない税理士は論外であると捉えてください。

3-4.税務調査の対応は可能か

自身が行った相続税申告なのですから、それに対する税務調査にも対応するのが当然です。

しかし、申告はして税務調査には対応しないという論外な税理士は少なからず存在しますので、きちんと確認しておいた方が良いかと思います。

3-5.報酬はいくらか

報酬については見積もりの提示を必ず依頼してください。

相続税申告業務に慣れている税理士であれば、相談された案件についておおよその労力や必要になる時間が分かりますので、すぐに概算金額を提示できます。

3-6.セカンドオピニオンをもらっても構わないか

医療業界では既に当たり前となったセカンドオピニオンですが、税理士業界においても、他の税理士の意見を聞き最善の方法を見つけるために、今後積極的に取り入れていくべき制度だと思います。

特に相続税は税額も税理士報酬も数十万、数百万円と大きくなりますので、相談者がセカンドオピニオンを求められるのは当然のことと思います。

これに対して嫌な顔をする税理士は、自身の相続税申告の腕に自信がないとしか言いようがありません。

相続税に強い税理士であれば、相談者のことを第一に考えることができますので快く承諾するはずです。

まとめ

現代は情報に溢れており、候補となる税理士は探しやすいのではないでしょうか。しかし、その中から依頼すべき相続税に強い税理士を探すことは、なかなか難しいことです。

今回は相続税に強い税理士の選び方について、数多くのポイントをご紹介いたしましたが、相続税に強い税理士についてお知りになりたい方は、是非、次の関連記事をお読みください。

【関連記事】相続税申告を依頼すべき相続税に強い税理士とは

これらすべてを網羅する完璧な税理士を探そうとすると、あっという間に相続税の申告期限が来てしまうかもしれません。ある程度の優先順位をつけることも重要です。

良い税理士に出会えますことをお祈りいたします。

上原会計事務所は、複数の税理士・弁護士・社会保険労務士・行政書士が在籍しており、万全の態勢でお迎えしております。

相続税に強い税理士をお探しの場合には、是非一度、当事務所にお問い合わせくださいませ。Zoomによるテレビ会議での無料相談も承っております。

後悔のない相続税申告のお手伝いをさせていただきます。

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