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不動産対策[事例: 6]

共有不動産をどうするか

相続人に関すること

父A被相続人 相続人は 長男B、長女C の2人

相続時の状況

父Aの相続財産で賃貸不動産があった100坪の土地(時価1億円)を長男B長女Cの二人で共有相続しました。建物は老朽化が進み今では取り壊して、空き地となっています。

長男Bからの相談

この土地は共有のため処分できずに困っています。次の代になったときはさらに困ったことになるのでBCの代で分割しておきたいのですがどうしたらいいでしょう。現在は所有関係が複雑になる恐れがあるため賃貸することもできない状態です。

問題点の抽出提案

① BCは結婚しておりそれぞれに配偶者と子供がいますので、BCが亡くなったときは配偶者と子供がそれぞれの相続人となり不動産は複雑な所有関係となってしまいます。

② Bは自宅を別に所有しているので、この土地を売却してもいいのですが、Cは賃貸マンションに住んでおりできればこの土地に自宅を建てたいと考えています。

③ そこで、BC間の協議を行ってこの土地を1/2に分割してはどうかという提案を行いました。共有地の分割は民法、税法に規定されているところです。民法256~258条によれば共有者は共有地の分割を請求することができ、協議が調わないときはその分割を裁判所に請求することができるとされています。
また、所得税法基本通達33-1によれば、その分割後の価格が共有持分の割合とおおむね等しいときは譲渡による所得はなかったものとして取り扱いとされています。

④ 共有地の分割は協議が調えば時間も費用も安く済みますが、裁判所に請求となると多大な労力を要します。もちろん、測量代、分筆登記費用はかかります(0.2%)が、適正な分割であれば譲渡所得税、不動産取得税はかかりません。

⑤ その後、具体的にBC間でどのような共有土地の分割にするのかには時間を要しました。特に長女Cの場合には自宅を建てたいということもあり、どのような道路付の土地にしたいのか、その分割が持ち分と等価なのか、分割後にBが取得する土地の価値が下落する分割ではないか、長男Bの取得分も含めて建築制限等に抵触しないのかなど多くの問題をクリアする必要がありました。弁護士、税理士、司法書士、建築会社、不動産会社、測量会社が協力してこれらの問題をサポートして半年後に分割が成立しました。

⑥ その後Bはその土地を不動産会社に売却し、Cは建築準備中です。

解決できた事項

① 共有地の分割は本人たちの意向だけでなく、法的、税務的、建築規制等複雑な点をクリアしなくてはなりません。もし、いずれかの視点を見落としてしまうと多額の税や、損害賠償を請求されかねない事案ですので神経を使いました。今回のこの土地については100坪という面積と大変恵まれた立地にあり、タイミングもよかったためBC双方に有利な解決方法を提案することができました。

② 各専門家に協力を得ながら問題点の抽出と問題解決のための知恵を出していただいたのがよかったと思います。共有地を分割したけれどその後の建築制限等を考慮していなかったために北側斜線等の建築制限にかかり不測の損害を被る例もあるそうです。

③ 当初Bは共有持ち分だけの売却を考えていましたが、共有地の売却は難しく価格も大幅に下落してしまいます。今回取った分割という方法でよかったと感謝されていました。Cは念願のマイホームが持てることになり土地面積は50坪を割ることになりましたが希望通りの家が建つと建築会社選びに奔走しています。

解決事例カテゴリー
相続税申告事業承継遺言不動産対策家族信託相続トラブル
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